政策提言

企業と人材の流動化により中堅・中小企業の付加価値の創造と日本経済の復活を

# 中堅・中小企業 # 雇用・労働
中堅・中小企業活性化委員会
委員長 寺田 航平
(寺田倉庫 取締役社長)

本文 概要

提言のポイント ※詳細は、提言本文(PDF)をご確認いただきますようお願いいたします。

 本委員会では、2024年4月に提言「人手不足時代の中堅・中小企業政策 ~生産性向上に向けた合従連衡と労働移動の促進」を発表し、企業保護による過当競争が中堅・中小企業の生産性向上のネックであることから、新陳代謝を促進する政策へと転換し、競争力のある企業に資本や労働力を効率的に移すことが必要と整理し、政府に対して6つの提言をまとめました。

 本年度はこの6つの提言のうち、特に速やかな実施が求められる取組について具体策を深掘りし、「成長を加速させる支援」および「エッセンシャルワーク領域への労働移動の促進」の2つの柱で改めて政府に対して10の提言を行います。

 2つの柱の基本的な考え方は以下のとおりです。

  • 成長を加速させる支援:わが国経済の持続的な成長に向けて、物価上昇を超えて恒常的に「可処分所得」が上がる経済構造を構築するため、鍵を握る中堅・ 中小企業の生産性向上を強力に支援することにより、その賃上げを促進することが可能となる。
  • エッセンシャルワーク領域への労働移動の促進:エッセンシャルワーカーの不足が原因で最低限のインフラ維持が困難となり、経済活動全体の停滞につながるおそれがある。エッセンシャルワーク領域におけるロボティクスの発展が進むまでの間、テクノロジーの活用によって大きく生産性が向上するデスクワーク領域からの円滑な労働移動を促進すべく、政策的対応が必要である。

項目

提言

成長を加速させる支援

合従連衡の促進 

買い手側に対するインセンティブ

株式譲渡における譲受額と純資産額の差額の税務上の損金算入

売り手側の保護(安心・安全な取引環境の整備)

事業承継支援業法(仮称)の制定

専門家への依頼費用に対する補助

事業承継の促進

中堅・中小企業事業承継機構(仮称)の設立

サービス産業等の成長促進

大規模成長投資補助金の見直し

エッセンシャルワーク領域への労働移動の促進

給与水準の改善

職種別最低賃金制度の導入

エッセンシャルワーク定着補助金の創設

職場環境の改善

業界内の業務標準化の支援

スキル習得システムの改善

エッセンシャルワークお試し体験制度の導入

プロフェッショナル人材事業の拡充

以上

 ※2024年4月5日提言「人手不足時代の中堅・中小企業政策 ~生産性向上に向けた合従連衡と労働移動の促進

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