政策提言
経済同友会 会員アンケートの結果について
経済同友会インスティチュート
本年4月に経済同友会内に「経済同友会インスティチュート」というシンクタンク組織を設けました。経済同友会インスティチュートでは、活動の一つとして、その時々のタイムリーな話題などについて、経済同友会会員の生の声をアドホックなアンケートなどのかたちで収集・取りまとめの上、公表していくこととしています。
今回、経済同友会会員に、①中東情勢が経営面に与える影響、②日本成長戦略会議における戦略17分野、③社会保障国民会議で検討が進められている給付付き税額控除や食料品への消費税率ゼロについてアンケートを実施しました。
今回の調査結果を踏まえて
- 中東情勢が経営に与える影響
・中東情勢による企業経営への影響をみると、直近では原材料のコスト上昇や調達・物流の途絶・遅延を訴えているものの、今後については調達面よりも景気後退等による売上への影響やさらなるコスト上昇をリスクとして捉えており、回答者の関心は、「調達面」から「価格面」や「収益への影響」にシフトする可能性を示唆している。
・今回の中東情勢を受けた政府への期待は、「エネルギー・原材料の安定調達」を挙げる先が最も多く、目先の調達面での不安解消を求めている。また、「中長期的なエネルギー戦略への対応」を挙げる先が多い点は、今後の需要増も含めて中長期的なエネルギー供給の安定を期待した姿と考えられる。なお、1割程度の回答者が、「節電・省エネ要請」や「ガソリン補助金など財政面からの支援」を期待している。 - 政府の成長戦略
・日本成長戦略会議における戦略17分野について、回答者に世界と戦っていける勝ち筋のある産業を伺うと、「コンテンツ」、「AI・半導体」、「フードテック」の順となった。そのために必要な施策は、「複数年度にわたる予算コミットメントと官民投資ロードマップの策定」を挙げ、先行きの予見可能性に資する施策を求める声が最も多く、次に産業の成長に導く「人材の育成強化」となった。 - 給付付き税額控除と食料品の消費税率ゼロ
・「食料品の消費税率ゼロ見合いの財源手当ては、財政の持続可能性との整合性を確保すること」、「給付付き税額控除・食料品の消費税ゼロも、導入にあたっての課題と対策まで検討すること」など、財源や導入にあたっての課題と対策の検討を求める回答者が多い。また、「物価高の影響を受ける低所得者へ十分かつ迅速な支援を行うこと」も多い。
・8割近くの回答者は、食料品消費税ゼロを行わずに「現行制度を前提に給付付き税額控除の早期導入」または「制度対応をした上で給付付き税額控除の導入」を求めている(その間は現金給付等で対応)。また、2割弱の回答者が給付付き税額控除導入までの間、食料品の消費税率ゼロを求めている。
以上
【調査概要】
(調査対象)経済同友会会員
(回答者数)208名
(調査期間)5月14日(木)~27日(水)