◆24 サービス産業改革・ライドシェア
2026年5月 公益社団法人 経済同友会
| 位置づけ | ⑤ 産業構造の進化と産業創出 | 時間軸 | 中期 ~2030年「供給力の抜本的強化」 | 力 | 〈稼ぐ力〉 |
|---|
提言のポイント
- サービス産業の生産性・賃金の向上
- 企業・事業の再編統合による産業構造の転換と生産性向上
- ライドシェア事業を規定する新法の制定と運転者の多様な働き方の実現
経済同友会の主張 サマリー
課題認識
サービス産業の生産性は製造業と比較して低く、過当競争と低価格体質が常態化している。タクシー不足にもかかわらずライドシェアの全面解禁が実現していない。
目指すべき方向
ライドシェア事業を規定する新法を制定し、運転者の多様な働き方を実現する。
具体的な施策
- サービス産業の生産性向上に向けたスキルの見える化、スキル取得支援(クラフトマン・エグゼンプション(仮称)の導入)
- 企業・事業の再編統合による産業構造の転換と生産性向上
- ライドシェア事業を規定する新法の制定
- 運転者の多様な働き方の実現(個人事業主・副業としての法的位置づけ)
現状 2026年4月時点
2024年4月に「自家用車活用事業」として限定的にライドシェアが解禁されたが、2026年も基本的に同体制が継続。新法制定の具体的動きは停滞中。サービス産業では動的価格設定の導入企業が増加傾向。
| 施策1 |
動的価格設定(ダイナミックプライシング)の導入業種が増加。消費者保護との均衡が課題。 |
| 施策2 |
団体等検定制度の活用例が生まれているものの、ごく一部の業界にとどまっている。クラフトマン・エグゼンプション(仮称)は具体的な法案提出の見込みなし。本会の提案に留まる。 |
| 施策3 | 2024年の限定的解禁以降、新法制定の具体的動きは停滞。タクシー業界の抵抗が根強い。 |
| 施策4 |
個人事業主としてのライドシェア運転者の法的位置づけは未整理。 |
提言内容 詳細
1. サービス産業の生産性・賃金の向上
- スキルの見える化に向けた業界主体のスキル評価制度の構築(職業能力検定の構築・運営費用の助成、国家資格のアップデート・階層化)
- 個人の意欲に応じた早期のスキル取得を可能とするクラフトマン・エグゼンプション(仮称)の導入
- スキル取得支援として、団体等検定の合格を目指す講座の運営費用の助成、資格取得による賃上げに対する税額控除を導入
2. 競争政策の強化と市場環境の整備
- 消費者の価格感度に過度に依存しない市場環境の整備
- 業界横断的な生産性比較とベストプラクティスの共有
3. 企業・事業の再編統合による産業構造の転換
- サービス産業における企業の大規模化・集約化の促進
- M&A・事業統合を通じた規模の経済の実現と生産性向上
- デジタル技術を活用した業務効率化と付加価値向上
4. ライドシェア事業を規定する新法の制定
- ライドシェア事業を包括的に規定する新法の制定
- 安全性確保と利用者保護の枠組みの構築
5. ライドシェアを担う運転者の多様な働き方の実現
- 個人事業主・副業としてのライドシェア運転者の法的位置づけの明確化
- 運転者の安全・労働条件の確保と柔軟な働き方の両立
参照提言
- サービス産業生産性革命 ~ピンチ(人手不足)をチャンス(変革)に!~(2017年6月7日)
- 「一般乗用旅客自動車運送事業(1人1車制個人タクシーを除く。)の申請に 対する処理方針」等の一部改正等に関する意見(2023年10月13日)
- 「法人タクシー事業者による交通サービスを補完するための地域の自家用車・ ドライバーを活用した有償運送の許可に関する取扱い」に対する意見(2024年3月8日)
- イノベーション創出と利便性向上の実現に向けて ライドシェア新法の早期制定を求める(2025年4月14日)
- サービス産業の持続的な成長に向けて~個人が輝く産業になるために~(2025年7月10日)