◆16 共助資本主義・市民セクター
2026年5月 公益社団法人 経済同友会
| 位置づけ | ③ 豊かさと幸福の実感 | 時間軸 | 長期 ~2035年「高付加価値国家の完成」 | 力 | 〈支える力×分かち合う力〉 |
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提言のポイント
- 「共助資本主義」の理念に基づく多様なイノベーションの創出
- 企業からソーシャルセクター・地方創生への資金循環の強化
- 共助資本主義:現状維持の風潮の打破とアニマル・スピリッツの喚起を原動力に、多様なセクターが連携した「共助」により、包摂的・持続的かつイノベーティブな社会を実現する考え。
- アニマル・スピリッツ:企業が自社の存在意義(パーパス)を明確に掲げ、その実現を通じて「社会益」を追求する野心的意欲。
経済同友会の主張 サマリー
課題認識
株主資本主義に代わり、ステークホルダー資本主義の重要性が主張される中で、日本ならではの経済社会モデルの提示が必要。具体的には、持続可能で強靭な経済と人々が物質的豊かさだけでなく、人生の質的な豊かさ、つまり Well-being を実現できる成長のあり方が求められている。
目指すべき方向
「共助資本主義」の理念の下、民間セクターの力で社会課題を連続的に解決し、イノベーションを創出する社会を実現する。
具体的な施策
- 共助を通じた多様なイノベーションの創出と企業のオープン協働の推進
- 企業からソーシャルセクターへの資金供与の促進(基金創設、寄付税制の改正など)
- 地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の改正(税額控除特例措置の延長・恒久化、本社所在地自治体への寄付解禁、実質寄付額の会計処理見直し、寄付上限の課税所得引き上げ等)
現状 2026年4月時点
「共助資本主義」の概念は経済同友会の年頭見解等を通じて浸透しつつあり、企業のパーパス経営への転換事例が増加している。インパクト投資市場は2024年に17兆円に拡大。ただし市民セクターとの体系的な協業体制はまだ発展途上。
短期 ~2027年「経済の熱量を取り戻す」〈稼ぐ力〉
| 施策1 | 企業のパーパス経営への転換事例が増加。ソーシャルセクターとの協業による社会課題解決の試行プロジェクトが展開中。 |
| 施策2 | 基金の創設は2026年4月の共同提言(インパクトスタートアップ協会・新公益連盟との3団体連名)で提案された段階。個人のふるさと納税についても純粋寄付分の控除上限撤廃を提言(2025年12月)するなど、寄付税制の改正を働きかけ中。インパクト投資市場は2024年に17兆円へ拡大(GSG国内諮問委員会推計)。 |
| 施策3 |
企業版ふるさと納税は令和7年度税制改正で適用期限が3年間延長(2027年度まで)。同友会が提言する税額控除特例措置の恒久化や本社所在地自治体への寄付解禁等の制度改正は実現していない。
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提言内容 詳細
1.共助資本主義の理念に基づく多様なイノベーションの創出
- 企業のパーパス起点の社会課題解決を通じた、ビジネスシーズと社会的潜在ニーズの発掘
- 社会・市場からの評価による企業レジリエンス・企業価値の向上
- パーパスに共感する人材の獲得と、事業を通じた社会課題解決の担い手となる好循環の創出
2. 企業からソーシャルセクターや地方創生への資金の流れを強化
- 経済同友会による基金設立と、企業からの 出捐金・寄附金を原資としたNPO等への助成
- 企業版ふるさと納税制度の改正(税額控除特例措置の延長・恒久化、税額控除最大化の寄付額上限の引き上げ等)
- 企業からソーシャルセクター・地方創生への資金供与の円滑化に向けた制度・税制インセンティブの整備
参照提言
- 『共助資本主義』~「企業のパーパス」と「共感」を起点とした「アニマル・スピリッツ」の覚醒~(2023年4月7日)
- 「企業とソーシャルセクター間の円滑な資金供与に向けて」~「共助成長社会」の実現に向けた資金面での処方箋~(2026年4月21日)