◆10 カーボンプライシング・GX推進
2026年5月 公益社団法人 経済同友会
| 位置づけ | ② 安心・安全の基盤確立 | 時間軸 | 中期 ~2030年「供給力の抜本的強化」 | 力 | 〈支える力×分かち合う力〉 |
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提言のポイント 2023年時点
- 2050年CN達成に向けた総合ビジョン・ロードマップの策定と企業経営の変革
- カーボンフットプリント(CFP)活用と標準化によるイノベーション・行動変容の促進
- 脱炭素技術・産業構造転換への投資支援とトランジション戦略
- 脱炭素技術を軸としたグローバルな競争と協調
経済同友会の主張 サマリー 2023年時点
課題認識
2050年カーボンニュートラル実現に向けた道筋が明確でなく、産業界の行動変容を促す仕組みが不足している。カーボンプライシングの制度設計において、国際競争力への影響と消費者負担への配慮のバランスが課題。
目指すべき方向
カーボンフットプリントの活用と負担の構造改革を通じ、企業にはイノベーション、消費者には行動変容を促す。産業政策と一体となった脱炭素投資支援とトランジション戦略を推進する。
具体的な施策
- カーボンフットプリント(CFP)を活用したイノベーションと行動変容の促進
- 2050年カーボンニュートラルに向けた総合ビジョン・ロードマップの策定と実行
- 企業経営の変革:GX推進体制の構築とCCNO設置・G人材/X人材の育成
現状 2026年4月時点
GX推進法に基づく「成長志向型カーボンプライシング構想」が計画通り進行中。2026年度にGX-ETS(排出量取引制度)の第2フェーズが本格稼働。2028年度に化石燃料賦課金導入、2033年度に有償オークション実施が予定されている。
長期 ~2035年「高付加価値国家の完成」〈支える力×分かち合う力〉
| 施策1 | CFP関連はGHGプロトコルに基づくScope3算定・開示の枠組みで進展。SSBJ基準の確定を受け、2027年3月期からプライム上場企業(時価総額3兆円以上)を皮切りに、有価証券報告書でのScope3を含むサステナビリティ情報開示の義務化が始まる予定。 |
| 施策2 | 企業による削減目標設定と進捗開示(第1フェーズ)を経て、2026年度にGX-ETS本格稼働(第2フェーズ)、年間CO2排出量10万t以上の企業を対象に、排出削減目標の達成を義務化。 |
| 施策3 | GX実現に向けた基本方針(2023年閣議決定)に基づく段階的実行スケジュールが確立。内閣官房GX実行推進室を中心とした管理体制が稼働。 |
| 施策4 | 各企業でGX推進人材育成プログラムを展開中。 |
提言内容 詳細 2023年時点
1. 脱炭素技術・産業構造転換への投資支援とトランジション戦略
- 産業政策と一体となった脱炭素技術の開発・導入支援の拡充
- 影響が大きい産業への時間軸を考えたトランジション支援
- 各施策を支える投資とファイナンス(ESG資金の呼び込み等)の確保
2. 2050年カーボンニュートラルに向けた総合ビジョン・ロードマップの策定
- 日本の特性を踏まえた産業構造・エネルギー転換戦略と分野別ロードマップの策定
- 2050年グリーン社会の将来像(社会・産業・生活の姿)の共有と実行体制の構築
- 脱化石燃料に向けた段階的ロードマップの提示(高効率火力の活用、段階的依存度低減)
- データに基づく成長と変革の進捗を国民に提示し、理解・共感を醸成
3.企業経営の変革:GX推進体制の構築と人材育成
- CN達成に向けた全社体制づくりとCCNO(Chief Carbon Neutral Officer)の設置
- 専門性を有する「G人材」と価値転換を推進する「X人材」の育成・登用
- 経営者自らが危機感と使命感を持ち、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を加速
4. 国際展開:脱炭素技術を軸としたグローバルな競争と協調
- 新興国・途上国への脱炭素技術提供と技術協力の充実
- 日本の温暖化対策技術を軸にした製品・サービスの世界展開による国際競争力強
5. ライフスタイル転換と国民理解の促進
- 住宅の省エネ化、自動車の脱炭素化、CFP表示等によるライフスタイルの転換
- CO₂排出量の複数シナリオとコスト分析(2030年・2050年)に基づく国民理解の醸成
参照提言
- 温室効果ガス排出削減に向けて ―カーボンフットプリントの活用と負担の構造改革―(2018年1月18日)
- カーボンニュートラル実現のための 企業行動の変革と環境整備(2023年3月9日)
- グリーン・リセット ~2050年カーボンニュートラルに向けた産業、社会、生活の大刷新~(2021年9月7日)