政策提言

ファミリービジネスの成長を日本経済の推進力に
~事業承継に関する経営者向けガイドラインおよび政策提言~

# 中堅・中小企業 # 企業法制/ガバナンス # 企業経営
中堅・中小企業活性化委員会
委員長 寺田航平
(寺田倉庫 取締役社長)

提言のポイント ※詳細は、別添の提言概要および提言本文をご確認いただきますようお願いいたします。

日本経済の持続的成長には中堅企業のファミリービジネスの更なる成長が不可欠との基本認識のもと、経営者向けガイドライン(事業承継方針の策定・更新にあたっての視点など)を整理するとともに、事業承継税制について政府に対する提言(特例措置の延長や中堅企業への対象拡大など)を行います。

経営者向けガイドライン

中堅企業のファミリービジネスの更なる成長に向けて、後継者候補(ファミリーメンバー)の選定・育成プロセスに沿って経営者が遵守すべき事項を整理した指針。想定活用主体は、中堅企業のファミリービジネスにおいて、所有と経営の双方を担っている経営者。

後継者候補の
成育段階

ガイドライン

(1)時期不特定

  事業承継方針の策定・更新
経営者はまず、経営・所有・ファミリーの観点から、長期的目線で事業の存続・成長のための大方針
(所有と経営の在り方、資産の贈与・相続方針、承継のルール等)をファミリーで話し合って策定すべき。

(2)承継前初期
(幼少期~学生時代)

  後継者候補の育成
幼少期から後継者候補(ファミリーメンバー)に後継者としての自覚を促すべき。

(3)承継前中期
(就職~家業入り)

③  事業承継方針に基づく株式等資産の贈与・相続準備
事業承継方針(①事業承継方針の策定・更新を参照)に基づく、資産形成・事業とファミリーの資産の
分離・組織構造の変更には10年以上要するため、後継者の決定前から早期に着手すべき。

  次世代の幹部の育成
将来後継者の右腕となる世代を早期に育成し、承継直後から後継者を支えられる体制を構築すべき。

(4)承継前後期
(家業入り~社長
就任)

  後継者候補の経験蓄積
後継者候補には経営に近い経験を積ませ、可能な限り早期に承継すべき。

  後継者指名及び経営監視の仕組み構築
第三者的立場で意見を述べることのできる人物を含む場で後継者を合議すべき。
ファミリーに適任者がいない場合は、ファミリー外での承継を検討すべき。

⑦  現経営者の退任
現経営者は後継者を社長に指名すると同時に、責任と権限を大幅に譲渡するための社内規定を作り、
一定の短い期間を経て経営・執行から離れ、所有・監督の立場に変わるべき。

政策提言

事業承継方針を検討する上で避けては通れない、株式の贈与・相続の問題について、ファミリービジネスの成長を後押しする重要かつ有効な制度である事業承継税制の特例措置の更なる活用促進に向け政府が取るべき打ち手を提言するもの。

大分類

提 言

現 状

(1)特例措置の
期限と対象企業

①   特例措置の延長

特例措置は202712月末までの贈与・相続を
対象とした時限措置

②   対象企業を中小企業から中堅企業に拡大
(但し適用要件は中小企業と区別)

中小企業者が対象

(2)適用要件の
変更

③   現経営者の年齢の上限を要件に追加
(
例:現経営者は75歳までとし、後継者が35歳未満の

場合は期限の延長を認める)

年齢制限無し

④   特例承継計画の中で事業の成長に関する意志を確認

特例承継計画の中で5年間の経営計画の記載を求めているが、明示的に成長に関する記載
項目無し

(3)認定取消事由に該当した際の措置の緩和

⑤   認定取消事由に該当した際に、猶予されていた贈与税・相続税の分割納付を認める

認定取消事由に該当した際は、猶予されていた贈与税・相続税を一括納付

⑥   年次報告書及び継続届出書の提出期限を事前周知し、
徒過した場合の措置を弾力化

年次報告書及び継続届出書の提出期限を徒過
した場合は即時かつ一律に認定取消

⑦   本制度適用後一定期間を経て株式を譲渡した際に、譲渡益から贈与税・相続税、及び利子税を取得費として
差し引いて課税額を算出することを認める

贈与税・相続税・利子税いずれも取得費加算は不可。(本制度を適用していない株式の相続税の場合は可)

以上

本文 概要

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