経営者がAIアプリ開発を体験 AI戦略委員会が実践型ワークショップを開催
経済同友会AI戦略委員会(委員長:上野山勝也 PKSHA Technology 代表取締役、佐々木裕 NTT 代表取締役副社長CFO、宮澤弦 ソフトバンク 常務執行役員)は10月29日・30日の2日間、インテル株式会社の協力のもと、会員を対象とした「経営者のためのAI実践ワークショップ」を開催しました。建設・不動産、電
力、サービス、医療など幅広い分野の経営者計30人が参加し、自らPCを操作しながら、AIを活用したアプリケーション開発やAIエージェントによる調査などを体験しました。
本ワークショップは、AIによる業務変革への理解を深めることを目的に、普段アプリケーション開発に携わる機会の少ない経営者を主な対象として開催したものです。参加者からは、「普段は顧客との面談に時間を割いており、AIにじっくり触れる機会がなかったのでよい機会だと思って」「日頃からAIを使っているものの、自己流なので活用方法の定石を学びたい」といった参加動機が聞かれました。インテルのエンジニアによるサポートのもと、ゲームやWebサイトの制作、AIエージェントを活用した企業リサーチ、音声認識チャットボットの開発などに取り組みました。
Webサイト制作の演習では、「このワークショップのWebページを作って」とAIに指示。生成された内容に対し、参加者が次々と改善を求めるなど、AIとの対話を通じて成果物を作り上げていく様子が見られました。
企業リサーチの演習では、自身が社外取締役を務める企業の決算情報をAIにまとめさせたうえで、「決算内容から半年後の株価を予想して」「電力需要の増加を加味すると予想は変わるか」など、条件を変えながら質問を重ねました。AIが示した決算数値に対して、瞬時に「数字が小さい」と違和感を指摘する場面も。参照元となった決算資料を素早くチェックし、AIに再検討を求めていました。AIの回答をうのみにすることなく、自らの知見に照らして数値や根拠を見極め、的確に指示を重ねる姿からは、経営者ならではの鋭い判断力がうかがえました。
このほか、人口減少を反転させるための長期構想の策定、天気予報と連動したゴルフ場予約アプリ、AI習熟度を測定するアプリなど、参加者それぞれの関心に応じた多彩なアプリケーションが完成しました。
講師からは、AI時代に求められるスキルについて、従来のコードや仕様書を書く能力から、今はAIに適切な指示を与え、成果を評価する能力へと変化しており、今後はAgentic AIを設計し、複数を同時に動かす力が重要になるとの説明がありました。
ワークショップ終了時に実施したアンケートでは、AI導入にあたって課題だと考えることとして、「コストに見合う投資対効果(ROI)」が最も多く挙げられたものの、「社員の働き方改革、意識向上、満足度」「生産性などのアウトプット」「機密情報の漏えいなどを起こさない安全管理」にも回答が分かれ、経営者がAI導入に際して重視する課題の多様さがうかがえました。
参加者からは、「AIの現在地点が知れた」「経営者全員が体験した方がよい」といった感想が寄せられました。講師が「AIを使う・任せる段階から、AI組織を経営する時代へ」と示したように、経営者自身がAIの可能性を体感し、今後の業務変革や価値創出について考える機会となりました。
概要
開催日時
2026年10月29日(木)、30日(金)15:00~17:30 ※同一内容で2回開催
協力・会場
インテル株式会社
