中学生、教員、保護者を対象に第11回「教育フォーラム」を開催

2017年3月18日

経済同友会では、3月18日、中学校の生徒、教員、保護者を対象にした「教育フォーラム」を開催しました。

今年で11回目を迎えた「教育フォーラム（テーマ：勉強するのは何のため？ 働くってどういうこと？）」は、都内および近隣の公立・私立より、95名の中学生と38名の教員・保護者が参加しました。

第1部では、志賀俊之副代表幹事（日産自動車 取締役副会長）が、「好奇心が人生を楽しくする」をテーマに講演しました。志賀さんは高校生時代にキイトトンボの生態やニホンザルの観察などでユニークな研究論文をまとめ、「高校時代に培った好奇心、常識にとらわれない発想が、経営者になるにあたり大いに役立ちました」と述べました。世界に通用する人材や近未来に消えてしまう職業などに触れ、「志がなければ、成長しない。自分と志のギャップを努力して埋めていく謙虚さがでなければ、成長できない」「好奇心がリーダーの条件」「成功する人としない人、それは学び続ける人と学びを止めた人」など、志賀語録を披露しました。

質疑応答では、生徒からの「人間力を高めるとありましたが、人間力は数値化できません。高めていくための方法を教えてください」という質問に、「自分を豊かにする一つは教養で、試験では判定できません。その人の言葉が重く心に刺さるということがあると思います。たくさんの本を読んだり、たくさんの人と話したりする中で、悩んだり、挫折したり、たくさんの経験をして人間が大きくなっていくのだと思います」と応えました。また、「僕はまだ具体的な目標がありませんが、今できることはありますか」という質問に対しては、「時間を忘れるくらい打ち込んでいることはありますか。悩んで挫折して、それに対して学んで、克服していく中で、見つけていくこともできます。憧れている人の真似をすることで、自分の能力に目覚めて、人生の目標が見つかることもあります」と応えました。

終了後に書かれた感想文には、「自分が好きなことや興味のあることを伸ばしていくことが将来の自分につながっていくことが分かりました」「好奇心が勉強への意欲につながると分かり、多くのことに好奇心を持って取り組もうと思いました」といった声が多く寄せられました。

第2部では、19（教員・保護者4、生徒15）の少人数グループに分かれ、約2時間にわたり、経済同友会会員とのディスカッションを行いました。終了後、生徒から、「高学歴や高収入でなく、自分が好きなことに努力ができて誇りが持てることが素敵なキャリアだと教えていただきました」「グローバル化にあたり向上心が必要だと思いました。今の自分に満足せず、英語やコミュニケーション能力を高めていきたいです」「世界の情勢、これからの日本についての理解を深めることができました。これからの社会に必要な力をつけていきたいと思います」など、経営者との対話での気付きや学び、「同じ夢を持っている人と出会い意見交換ができ、前向きに頑張っていこうと思えました。参加してよかったです」「他校との交流の場が少なく、こうした経験ができてとてもよかったです」など、同世代で交流できた喜びなどが寄せられました。最後に日比谷武 学校と経営者の交流活動推進委員会委員長から、「こうした対話の場を持つことが非常に大事だと感じました。各グループの講師も参加者の皆さんと同じようにさまざまな気付きがあったと思います」と参加者への感謝の言葉が述べられました。

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