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小林喜光経済同友会代表幹事の記者会見発言要旨

日時 2017年2月28日(火) 13:00~
出席者 小林 喜光 代表幹事
横尾 敬介 副代表幹事・専務理事

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記者の質問に答える形で、(1)東日本大震災から6年、(2)長時間労働是正、残業時間の上限規制、(3)森友学園の土地売却問題と教育方針、(4)トランプ米政権の国境税、(5)経済産業省の「情報管理」強化、(6)東芝の経営問題、などについて発言があった。

Q: まもなく、東日本大震災から6年を迎える。経済同友会としても被災地支援の取り組みをしてきたと思うが、この6年をどう見ているか。また、集中復興期間を終えて、復興予算が大幅に減っていく中で、被災地の経済も自立していかなければならないと思うが、被災地、東北の産業について、今後どのような支援をしていく必要があると考えるか。

小林: 経済同友会は、「IPPO IPPO NIPPONプロジェクト」という形で、一部の大学を含め、専門高校を中心に、次代の東北の復興を担う若者に対して、教材や資材を提供するところから始めた。(5年間にわたり、)全国から21億円以上の寄附を集め、2016年9月に成功裡に終了し、一つの区切りがついた。今後は、単純な復興への援助というよりは、地方創生の一環として、どう相互作用を及ぼしていくかを議論している最中である。まず一つ言えることは、(震災から)5~6年経ったが、想像していたより(復興に)時間がかかっている。とりわけ福島県は、原子炉の廃炉作業が想定よりも相当遅れてしまい、(住民が)なかなか帰還できない地域も多くある。それぞれの被災地で(活動内容に)若干違いがあるものの、(被災3県の地元経済同友会とも協力しながら、)今まで一緒に震災復興に取り組んできた人も含め、(地元の方たちと)共同作業を行ってきた。今後、経済同友会が具体的にやっていけることとして、ベンチャー企業やアカデミアを含め、新しい事業を起こすエコ・システムをつくるところで、大きな役割を果たしたい。特に、漁業や農業周りが中心になるかと思うが、それ以外にも大学やベンチャー企業の育成(に取り組みたい)。経済同友会会員所属企業が、地域のベンチャー、スタートアップ、事業を起こすという面で、具体的な例が進んでいる。このような形で今後もコミットしていこうと考えている。

Q: 長時間労働の是正について、昨日、経団連と連合のトップ会談が行われた。まだ合意には至っておらず、特に時間外労働を月100時間まで認めるかについて議論が残っている。この議論をどうご覧になっているか。

小林: 経済同友会は、2月22日に『「働き方改革」に関する主要論点に係る意見』を発表し、(時間外労働は)月平均60時間、年720時間を上限とし、その範囲内で2~6か月平均で月80時間、としている。ただ、付帯条件として、高度プロフェッショナル制度等の法案を通すことと、運輸や建設、特に東京オリンピック・パラリンピックを前に繁忙を極めるような業種、あるいは研究開発やAIの開発など、新しいテクノロジーの開発を担っている人たちは、単なる時間制限というわけにはいかない。時間軸も含め、業種や職種による(例外を設けるといった)付帯条件付きで、今述べた時間が許容されて然るべきだろう。(例外的な事情によって時間外労働が月)80時間を超えたら、2倍の割増賃金を支払うことに加え、産業医のチェックを受けるとしており、我々はこれを正と考えている。経団連と連合の(間で議論が行われている時間外労働の上限)100時間ということには、当然注目している。

(ただ、)その部分だけということには違和感があり、それも含めた全体として、今後の働き方を深く議論していくべきではないか。100時間も、平均して(業務があるとは限らず、繁閑があるのは)必ずしも建設業界のみならず、化学の工場、コンビナートは2~4年に1回、大定修工事を行う。それは、1か月から1か月半(の期間で終わらせ)、とにかく早く稼働しなければ、1日あたり何億円という損失が出る。そういう場合も、1~2か月はかなりタイトに働かなければならない。しかし、その後(の期間)は余裕ができる。それをどう考えるか。個別論というよりは、大きな枠を早く労使で決めてもらい、後は時間軸を設定しながら、個々の問題や詳細を詰めていく。ここ(経団連と連合の会合の場)で、全体的な方向性で一致することが最も重要だと思う。

Q: 長時間労働是正に関する残業の上限規制について、経団連は労働基準法に罰則規定が入ることを懸念し、月100時間までの残業上限を認めるよう連合に求めている。また、三村明夫 日本商工会議所会頭は、中小企業については建設業、運輸業が多く、すべてに労働組合があるわけでもないと発言している。罰則規定に神経質になっている経営陣と中小企業のあり方について、所感を伺いたい。

小林: 罰則には、ブランド・レピュテーション、会社としてのイメージが悪くなるというような、数値ですぐに表せないものもある。社員の平均残業時間や個別に100時間を超えた場合等を開示させるという方法もある。それによって会社の姿勢が分かり、罰金を払うよりもダメージが大きいだろう。色々な考え方があると思う。一番大事なのは透明性であり、仕事である以上どうしても(長時間労働を)しなくてはならないこともあるわけで、過剰労働で健康を害することに対して、会社自体がどれだけケアするかなど、ソフトウェアの面を議論すべきである。

Q: 労働基準法の中に付帯条件など細かく盛り込む必要が出てくるということか。

小林: そういう(付帯条件を考える)問題だと思う。極めて定性的な部分を定量化していくということで、国語の問題に数学を持ち込むようなものであり、それ(細かな条件設定)を覚悟しなくてはならない。また、もっと時間軸を明確にすべきである。

Q: 働き方改革には、長時間労働、例外をどれだけ認めるか、インターバル規制の三つの論点がある。インターバル規制について、連合は導入すべきと主張しているのに対して経営側は反対し、意見が分かれている。代表幹事の所見を伺いたい。

小林: 一律のインターバル規制というのは、企業活動に対してネガティブな部分もある。細かい条件や項目をベースにまとめるべきである。実際、建設や運輸の現場で、決められたコストで対応しなければならないこともあるが、二交代制にするとコストが上がるという問題もある。この辺りの組み合わせだと思う。

Q: インターバル規制に関しては全く反対でなく、条件付きという考え方か。

小林: そう言わざるを得ない。配慮は必要である。経済同友会で2~6か月の間に平均80時間と提言したのも、様々なことを考慮した中でのアイデアである。

Q: 大阪市の学校法人森友学園に対して、国有地が格安の値段で払い下げられたことが国会で議論になっている。同校が独特の教育方針を掲げていることも問題視されているが、一連の疑惑追及について、代表幹事の考えを伺いたい。

小林: まだ事実調査の過程にあるので類推はできないが、一般的に状況を聞く限りでは、早く、安く払い下げたという感は否めない。政治家や首相ともなると、奥様も含め、何かと利用したいと考える人もいるだろう。濡れ衣を晴らすためにも、きちんと調査をするなど、明確にするリーダーシップをとっていただきたい。

Q: 森友学園が運営する幼稚園では、園児に教育勅語を暗唱させる、運動会の選手宣誓で中国、韓国を非難させるなど、理念の自由はあると思うが、その教育方針には違和感を覚える。代表幹事はどのように見ているか。

小林: 我々の時代でも教育勅語は勉強していない。思想・信条の自由と教育(が対立する問題であり)、そのような(教育理念を持つ)ところを好んで、自分の子どもを入園させる親もいるだろうが、その境界線(を決めるの)は相当難しい。基本的に、一番大切なのは思想・信条の自由、そして選択の自由ではないかと思う。ただ、他の国に対するネガティブ・キャンペーンのようなことは止めたほうが良い。

Q: トランプ米政権が税制改革案をまとめているが、その中で、(輸入への課税を強化する)「国境税」が論点になっている。日本企業にも大きな影響があると思うが、どのようにお考えか。

小林:  (日本時間の)明日、(トランプ米大統領の演説で)どのような税制改革案が出てくるかを見ないと分からない。また、4月から始まる予定の麻生太郎副総理とマイク・ペンス米副大統領(がトップを務める)経済対話がどのように進むか、その一環として、国境税だけの議論ではなく、全体を見なければならない。

米国は、TPPから完全撤退すると明言しているので、今後、2国間協定(の議論)に入っていくことを日本がどううまく御しつつ、TPPの一部を持ち込めるか。そのような中での国境税であり、全体の中の一つとしてとらえると、当然、日本への経済的インパクトは大きい。一方、米国で法人税率が引き下げられるとも言われているが、その中での米国内での投資について、日本企業としてどういうビヘイビアをとると全体最適なのか、そのような見方をしたい。

4月以降の(経済対話の)成り行きを見つつ、各企業、または資源系、エネルギー系、サービス系等、業種によって、トランプ(政権の)政策がポジティブに働く企業・業種もあり、米国内への投資が極めて良い方向に働く部分もあると思うので、国境税の是非を一概に言うことはできない。国境税が導入されるとなれば、ある部分でかなりメリットがありそうなもの、例えばエネルギーコストが少ないところへ進出するといった選択肢もたくさん出てくると思う。(国境税に対して)一方的に、「困った」というとらえ方はしない方が良い。

Q: 経済産業省の情報管理強化(全執務室の電子的施錠、取材内容を広報室に報告)について、今日も世耕弘成 経済産業大臣と記者クラブが議論の応酬を繰り広げているが、どのように見ているか。

小林: 私の感覚では、会議前に意図的なリークがあったり、むしろそれをドラマタイズして国民に知らしめるような技を使っていた部分もあるように思う。今回の対応によって、情報開示を止めるわけではないので、報道の立場からすれば理解に苦しむ面もあるかと思うが、一定程度の(取材に関する)ルールをつくることに対しては結構なことだと思う。

ただ、あまり(メディアを)閉め出すと、朝に晩に、訪れやすい私の自宅に取材に押し寄せられても困るので、なるべく経産省からしっかりと情報を発信してほしい。

Q: 東芝に関して、清田瞭 日本取引所グループCEOが、昨日の定例記者会見で「あれほど歴史ある巨大な名門企業が上場廃止リスクを抱えている事態を大変憂慮している」と厳しく批判したが、この発言についてどのように受け止めたか。

小林: その通りだろう。

Q: 今後、東芝は3月15日以降に改善報告書を出す予定である。昨日の定例記者会見で清田CEOは、「原子力事業で起きた損失も含めるべき」との見解を示したが、時間的に間に合うと思うか。

小林: 情報が入っていない(ので回答できない)。

以上

(文責: 経済同友会 事務局)


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