代表幹事の発言

日銀短観(2001年3月)の結果について

社団法人 経済同友会
代表幹事 小林陽太郎

今回の日銀短観で、企業の景況感が急激に悪化したことが改めて確認された。本会の景気定点観測アンケート調査(2001年3月)でも景況感は大幅に悪化しており、調査項目全ての項目(個人消費、設備投資等)で景気低迷要因が回復要因を上回ったのは、98年の12月調査以来である。

重要なことは、この景況感の悪化が米国経済の急激な軟化の影響によるだけでなく、不良債権処理を含む構造改革の遅れにあることを認識し、政治の強力なリーダーシップの下に、雇用のセイフティネットをはじめとする構造改革の包括的政策とスケジュールを早急に提示し、実行することである。
その際、民間部門が市場メカニズムを活かし、勇気をもって一段の経営の合理化を進め、自らの努力で痛みを乗り越える必要のあることはいうまでもない。

以上

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