代表幹事の発言
98年度予算概算要求基本方針について
社団法人 経済同友会
代表幹事 牛尾 治朗
代表幹事 牛尾 治朗
- 一律に予算要求を抑制する従来のシーリング方式は、かえって予算配分の硬直化を招き、歳出内容の大胆な見直しを困難とするなど、その限界が明らかになっていた。その意味で、98年度予算について、財政構造改革会議の議論を踏まえ、公共事業、社会保障などの政策分野別に予算要求の上限を設ける仕組みへと予算編成のプロセスを切り替えたことは画期的と言える。
- この上は、各政策を所管する省庁ともに新しい概算要求ルールのもと、優先順位を明確にし、既存の歳出内容を新しい時代の要請に沿って見直すべきである。また、公共事業、経済構造改革等の「別枠」についても、名実ともに総合的な優先順位に基づく配分を実現して欲しい。97年度は掛け声倒れに終わっただけに、98年度にメリハリの効いた予算配分の結果を出せるかどうかが、これから始まる財政構造改革の成否を握っている。
以上