代表幹事の発言
令和8年度税制改正の大綱について
公益社団法人 経済同友会
代表幹事代行 岩井 睦雄
代表幹事代行 岩井 睦雄
- 令和8年度税制改正の大綱が取りまとめられた。力強い経済の実現に向けた成長投資を促す税制改正を評価する一方で、財源への懸念は否めない。
- 大胆な投資を促す税制として、特定生産性向上設備等投資促進減税の創設のほか、研究開発税制やオープンイノベーション促進税制の拡充などが示された。企業の生産性向上を後押しする重要な措置として評価したい。企業は、将来を見据えた果敢な国内投資を通じて付加価値を創出し、物価上昇率を上回る賃上げと持続的な成長の実現に責任を果たしていく。
- 「税に関わる年収の壁」については、物価上昇に連動して基礎控除等を引き上げる仕組みの創設等に伴い、160万円から178万円へ引き上げられた。所得税改革全体としての一貫性を確保することが重要となるとともに、就業調整を根本から解消するには「社会保険料に関わる年収の壁」の抜本的な見直しが不可欠である。
- ふるさと納税制度については、制度本来の趣旨と寄付およびその活用の実態を踏まえ、返礼品を希望しない寄付については控除額に上限を設けるべきではない。企業がソーシャルセクターと連携し、社会課題解決に貢献する「共助資本主義」の実現に向け、見直し内容の再考を強く求めたい。
- 財政健全化の観点から、財源にも責任を持った税制改正となるよう今後の国会議論に期待するとともに、経済成長や国民生活の基盤となる社会保障の安定に向けた「税と社会保障の一体改革」の速やかな検討を望む。
以上