代表幹事の発言
自由民主党総裁選挙の結果を受けて
公益社団法人 経済同友会
代表幹事 新浪 剛史
代表幹事 新浪 剛史
- 本日、自由民主党の総裁に石破茂衆議院議員が選出された。日本経済が大きな転換点を迎えている中、石破新総裁には、閣僚や党要職を歴任された豊富な政治経験で培ったリーダーシップと政策立案力を発揮し、日本全体の成長の基盤となる地方創生の推進、民間主導による潜在成長率の向上など、山積する内外の重要課題の解決に邁進されることを期待する。
- 特に、デフレからインフレへの移行を踏まえた新たな経済・財政政策をはじめ、令和の時代に即した雇用・労働市場改革や社会保障制度改革、地政学リスクの高まりに備えた経済安全保障、デジタル化の進展を見据えたエネルギーの安定供給について、石破新総裁がリーダーシップを発揮し、着実な成果を挙げていただきたい。また、EBPMの徹底は急務であり、まずは医療介護や子育て、防衛分野を中心に、これまでの財政支出の効果を厳しく検証し、真に有効な政策の立案と現役世代の負担抑制に取り組むことを求める。
- 今回の総裁選挙は、党員だけではなく、政治に対する国民の信頼を回復するために重要な契機となるべき選挙であった。しかしながら、政治資金問題に端を発する自民党への不信感の払拭には繋がらなかった。新総裁には、政治資金規正法のあり方をはじめとする「政治とカネ」の問題に決着をつけるべくリーダーシップを発揮して頂きたい。加えて、政党法制定や審議の充実をはじめとする国会改革などの本質的な政治改革について、与野党の垣根を超えた論戦を通じて、速やかに実効性のある改革の道筋を示していただきたい。
以 上