代表幹事の発言

東日本大震災から10年を迎えて

公益社団法人 経済同友会
代表幹事 櫻田 謙悟

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  1. 東日本大震災の発生から10年の歳月が過ぎました。あらためて、尊い犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。また、福島県の原子力災害被災地域を中心に、今も避難生活を余儀なくされている被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。
  2. 発生直後の惨状を思えば、この10年間で復旧は大きく進捗しました。復旧事業に携わられた方々、何よりも住民の皆様の尽力に敬意を表します。ただ、経済活動の縮小に伴う人口減少に苦慮している被災地が多いことも事実であり、地域社会の基盤である産業の活性化は、引き続き復興に向けた課題となっています。2031年まで設置期限が延長された復興庁を中心に、きめ細かい産業支援がこれまで以上に行われることを望みます。
  3. 本会は、地域経済の将来を担う若者の成長こそ復興の鍵となるとの考えの下、IPPO IPPO NIPPON プロジェクトによる専門高校への実習機材の提供、女川町の企業人材の研修受け入れ支援、社会起業家や地元企業経営者の育成を図った東北未来創造イニシアティブへの特別協力などを行いました。今後、成長した彼らが力強く産業を復興させていくことを期待しています。
  4. 発災以来、本会では、原子力災害被災地域である福島県浜通り地方をはじめ、被災地各地を繰り返し訪問して参りました。今後も被災地に寄り添い、経営者自身が現在の姿を国内外に積極的に発信することで、記憶の風化の防止と風評被害の払拭に向けた一助になりたいと考えております。

以 上

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