代表幹事の発言
2兆円の特別減税の実施について
1997年12月17日
社団法人 経済同友会
代表幹事 牛尾 治朗
- 昨日、金融システム安定化策、98年度税制が決定されたが、金融システム不安に実態経済の予想以上の悪化が加わっている中では対策としては力不足との感が強かったので、このタイミングで所得減税を決断したことは総理の勇気ある英断として高く評価し、歓迎したい。これが市場に安心感を与え、国民の不安心理や先行き不透明感を断ち切るきっかけになることが期待される。
- 97年度補正予算で実施するのは財政再建との関連でギリギリの策だが、経済が活性化しないことには財政再建も成し得ないわけで、今回の決断は財政再建に寄与しこそすれ、決して財政再建と矛盾することにはならないと考える。もちろん、来年度以降、より一層の歳出削減に取り組まねばならないことはいうまでもない。
以上