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木川田文庫コーナー 二十一世紀文化学術財団(通称:木川田記念財団)紹介

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二十一世紀文化学術財団と経済同友会

二十一世紀文化学術財団(木川田記念財団)は、経済同友会代表幹事を務めた木川田一隆氏(※)の理念・思想ならびに優れた業績を後世に伝えるための記念事業として、1979年1月31日に設立された財団です。
※木川田氏は1960年4月~62年4月および1963年4月~75年4月の通算14年間にわたり、経済同友会代表幹事を務めました。

木川田氏は、経済同友会の理念「企業の社会的責任論」「企業の社会性」を唱え、経営実践の場においては「人間主義に立つ進歩と調和」の理念を掲げて経済界を牽引しました。氏の先見性に富んだ経済観、社会観、世界観に基づく問題提起は、混迷の時代における日本経済の方向性を指し示す役割を果たし、多くの経営者に深い感銘を与えました。

1977年3月4日、満77歳で逝去した時、故人と親交の深かった有志が、「これからの時代にこそ木川田氏の主張を推し進めなければならない」との強い思いから、広く同士に呼び掛けて基金を募り、木川田記念財団を設立することを決意しました。

財団は「経済・社会・文化及びそれに関連する分野の学術研究を奨励し、もって、21 世紀におけるわが国及び世界の新しい文明形成に寄与すること」を目的としました。その事業は、学術奨励金の交付、海外留学大学院生への助成、講演会・シンポジウム、研究会などの開催およびその成果の普及ならびに助成等です。

財団設立時は、経済同友会内に財団の事務局を置き、当時の経済同友会専務理事(山下静一氏)が財団の常務理事を務め、以降も経済同友会会員が財団の役員に就くなどして、財団の事業を支え続けてきました。

2020年6月1日の財団解散にあたり、財団の活動から生まれた学術的資料(木川田文庫)の管理を経済同友会が引き継いだため、この「木川田文庫コーナー」にて、財団の概要や木川田叢書等を紹介いたします。

ご参考

  1. ①『二十一世紀文化学術財団40年の歩み』
  2. ②経済同友会機関誌『経済同友』344号(1977年4月25日発行)
    「日本の経営者の精神的支柱 木川田一隆氏逝く」
  3. ③経済同友会機関誌『経済同友』320号(1975年4月25日発行)
    「会員の総意をもって・・井深大幹事 木川田前代表幹事に対し謝辞 同氏を“最高顧問”に推薦」

二十一世紀文化学術財団の概要

沿革

1978年1月31日 木川田記念財団の設立懇談会および発起人会を開き、木川田氏が生前畏敬していた中山伊知郎一橋大学名誉教授を設立代表者に決めるとともに、「二十一世紀文化学術財団」としての設立趣意書、寄附行為、事業内容・収支予算の大綱および設立準備委員の委嘱等を決め、主務官庁との折衝ならびに募金についての準備に入る。
1979年1月31日 文部省より財団法人設立の認可を受ける。
1979年3月15日 第1回理事会および評議員会を開催。中山伊知郎理事長を議長に理事および評議員の選任、学術奨励金の交付および研究者の招聘・派遣等に関する選考委員の選任、同選考規程の承認等を行う。
2004年6月23日 理事会にて、海外留学助成金事業実施を承認。
2011年4月1日 内閣総理大臣より公益財団法人の認可を受ける。
2020年6月1日 解散

設立趣意書

日本社会は、世界のなかの日本として広く世界の発展に貢献し、寄与する新しい文明を形成してゆかねばならない。いまわれわれは21世紀をめざして、経済、社会、文化の全般にわたっての学術研究を一段と推進していくことが肝要である。最早、わが国は模倣が許されない。また、特殊性だけにこだわっていることも通用しなくなってきた。世界のなかの日本として、どうあるべきか、世界に貢献できるものは何であるかを考える必要のある時代なのである。

故木川田一隆氏は生前、技術文明が高度に進展するなかで、ややもすると人間性が失われるのを憂い、人間主体の立場から機械文明と人間社会の調和を説くとともに、人間本位の新しい組織、新しい人間教育、新しい環境を整備することにより、真に健全な文明の発達と社会の進歩を実現しうると提唱してこられた。

これからこそ、木川田氏の主張を推し進めねばならぬ時代だと信じ、故人と縁故の深かった者が故人の意思を尊重し、ここに基金をきょ出し、上述の趣旨にそった学術研究への奨励ならびに学術的交流を主たる事業とする財団法人二十一世紀文化学術財団を設け、新しい社会づくりに一微の力を捧げたい。

定款

公益財団法人 二十一世紀文化学術財団定款

事業

学術奨励金の交付

経済・社会・文化及びそれに関連する分野の研究を行う研究者あるいは研究グループに対し、その実施要領にもとづき選考の上「学術研究奨励金」を交付する。

学術奨励金交付対象者一覧(1979年~1994年、2003年~2017年)

海外留学大学院生への助成

人材育成、国際的知的交流・貢献を目的に海外の大学院で研究に当たるわが国の大学院生等に対して助成する。

海外留学助成金交付対象者一覧(2013年~2018年)

講演会・シンポジウム、研究会などの開催及びその成果の普及並びに助成

財団の趣旨にそい、講演会、シンポジウム、研究会等を開催するとともにその成果の普及を図る。

木川田叢書等

木川田叢書

財団にかかわりの深い研究者・学者を中心に少壮研究者が、政治、経済、社会、文化などの諸分野に関連するテーマを取り上げた研究成果について、編纂・刊行。

ドイツ経済を支えてきたもの 社会的市場経済の原理

著者
島野 卓爾
出版社
知泉書館
発行日
2003年7月
金額(税抜)
3,000円
紹介
半世紀に及ぶドイツの経済政策の実績を、通貨・雇用・福祉などの諸政策を通して検証し、その政策理念である社会的市場経済の原理が、いかに重要な働きをしてきたかを明らかにするとともに、アメリカ的市場経済に対抗しつつ独自の道を歩むドイツ経済の力の源泉を探る。

13億人の食料 21世紀中国の重要課題

著者
逸見 謙三
出版社
大明堂
発行日
2003年10月
金額(税抜)
3,000円
紹介
中華人民共和国成立後50年の食料・農業・農村の発展を明らかにし、制度面、投資面における望ましい今後の方向を展望する。問題の所在、農業用資源と環境、食料需給予測結果の検討など。

活力ある産業経済モデルへの挑戦 ー日本の産業政策、回顧と展望ー

著者
福川 伸次
出版社
日経BP企画
発行日
2004年7月
金額(税抜)
2,000円
紹介
21世紀の新境地を拓くのは、「SMILE(システム・素材・情報通信・生命科学・環境)」技術である。市場機能の最適化が実現され、人間力が十分に発揮できる条件を備えた産業経済モデルの構築について、必要性と展望を述べる。

食卓文明論 チャブ台はどこに消えた

著者
石毛 直道
出版社
中央公論新社
発行日
2005年4月
金額(税抜)
1,700円
紹介
食をわかちあう普遍的な単位が家族である。家庭の食卓での情景には家族のあり方が反映される。銘々膳からチャブ台へ、そしてイス・テーブルへという食卓の変わり目に焦点をあて、食事風景に映しだされた日本の家族の変遷について論じる。

日本を襲ったスペイン・インフルエンザ 人類とウイルスの第一次世界戦争

著者
速水 融
出版社
藤原書店
発行日
2006年2月
金額(税抜)
4,200円
紹介
世界で第一次大戦の戦死者の約4倍、国内では関東大震災の5倍近くの人命を奪いながら、「スペイン風邪」と呼ばれ、被害の実態も十分把握されずに忘却された史上最悪の“新型インフルエンザ”について、当時の人々がどのようにその事態に直面し、政府が手を打ったのかを明らかにするとともに、将来「天災」のようにやってくる新型インフルエンザに対する備えを、過去の歴史から学ぶ。

小泉純一郎 ポピュリズムの研究 その戦略と手法

著者
大嶽 秀夫
出版社
東洋経済新報社
発行日
2006年11月
金額(税抜)
1,700円
紹介
小泉純一郎は、強力なリーダーシップで政策決定の主導権を握り、政策決定のあり方にも大きな変化をもたらした。とりわけ小泉首相のリーダーシップの性格から、これまでの日本政治の政策決定のパターンとの違いを抽出しつつ、その背後の日本政治の権力構造の変化を明らかにする。

日本の大学制度 ―歴史と展望―

著者
草原 克豪
出版社
弘文堂
発行日
2008年3月
金額(税抜)
2,500円
紹介
誰が大学制度を動かすのか。明治以来の教育政策と制度の変遷を概観し、大学改革の現状と課題を分かりやすく分析。

研究会報告書

わが国が抱えている諸課題について、適宜、研究会を組織し、検討・研究し、その成果を公表。

【叶研究会】2005年7月

次世代にどのような国土を残すか―開放型農村の設計―

【福川研究会】2008年6月

企業経営と人間力

【加藤研究会】2008年6月

倫理的観点に立った日本の教育の問題点の解明及び求められる基本戦略の研究

【西村研究会】2010年6月

教育における評価システムの改善と子供のモラルの向上