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記者会見発言要旨(未定稿)

日時 2007年10月16日(火)
出席者 桜井正光 代表幹事
小島邦夫 副代表幹事・専務理事

冒頭、桜井代表幹事より「『独占禁止法の改正等の基本的考え方』に対する意見」について説明があり、その後、記者の質問に答える形で(1)地球温暖化問題、(2)環境税、(3)原材料価格高騰と小売価格への転嫁、(4)独禁法改正に関する意見、(5)年金制度改革、(6)渡辺喜美大臣との懇談会、について発言があった。

Q: 先週来、ノーベル賞も含め地球温暖化に関するニュースがたくさん出ている。同友会でも4月に「ポスト京都議定書」の枠組みについて基本的な考え方を出されているが、その後どのように議論を進めているか。特に、経済界はキャップ・アンド・トレード型の排出権取引に総じて反対しているが、世界的に見ればEUはじめ反対の立場もあり、今後、対外的な説明も必要になると思う。この点について、代表幹事のお考えを伺いたい。

桜井: この問題については、現在私と(地球環境・エネルギー)委員会との間で意見を調整しており、取りまとめには年末くらいまでかかると思う。

中間報告的に申し上げると、ポスト京都議定書に関する基本的な論点は、まず、世界規模で、何年までにどのくらい温室効果ガスの排出量を削減する必要があるのか、基準年はいつで絶対量としてどのくらいなのか、が重要であり、これについては同友会としても理解を得ている。二つ目は、京都議定書に参加していない大量排出国、特にアメリカ、中国、インドなど新興国が参加することが重要である。京都議定書には、排出の絶対量に対して1/3の国々しか参加していないため、全員参加、特に排出大国が参加することが大事である。そのためには、各国の状況を考慮した多様性のある枠組みが必要である。この多様性について具体的に設計することが重要で、例えば、先進国については削減量、絶対量を規定し、その目標に対して活動をしていく、新興国については原単位で効率指標を設定する、途上国については自主的な目標設定を行う、などといったものである。三つ目は、(温室効果ガスの削減は)自主計画なのか、義務的な目標なのか、という点である。全員参加で実行するために、各国・各地域の事情・実情を加味して(枠組みの)設定をしなければならず、同友会としてこの辺りの議論を進めている。

私の個人的意見は、(1)削減の絶対量を、時限を区切って設定すべきであり、(2)国や地域に分配する方法は、先進国、新興国、途上国それぞれが参加しやすく、しかも世界の削減量を確実に削減していける枠組みを個別に作っていく、そして、(3)できるだけ義務的な目標にしていくべき、というものである。

Q: 温暖化に関連して、内閣府の世論調査で、環境税導入の賛成意見が反対を上回ったという結果が出た。民主党の税調では、揮発油税を廃止し、振り替える形で環境税を導入できないかという議論を始めると伝わってきている。環境税の導入についてお考えを伺いたい。

桜井: 基本的には、環境税の導入は必要だろうと思う。(内閣府の)アンケートで賛成が増えた理由として、地球がこれだけ痛んでいるのだから消費者もそれに相応しい参加が必要であるという認識が高まった、と記憶している。それに加えて、私が環境税に期待するところは、消費者が、消費税と同様の考え方で、環境税があることで無駄に高い商品を買いたくないという意識が出てくることである。つまり、環境保全対策をとっていない商品・サービスには、環境税が多く課せられるというような枠組みの環境税が必要である。商品やサービスを提供する人達、すなわち企業が努力をすれば、消費者から受け入れていただける、努力へのインセンティブという意味での環境税は機能するはずである。そのような方式の環境税を考えていくことが大事だろう。

環境税を別に設定するという考えもあるが、現在の揮発油税も、ある意味では環境税に近い。今後の環境税に対応するものは現有(の税)のなかにもあるはずである。インセンティブの考えを進め、現在の税と環境税が整理されてしっかりと機能をしていくことが大事である。何かが必要だから税を貼り付けていくというやり方では、税体系もますます分かりにくくなっていく。やはり(税制全体として)整理していく必要がある。(環境税は)ひとつのアイデアであるが、やはり税の抜本改革のなかに組み込んでいくことが大事である。

小島: 同友会ではかつて(2006年1月)環境税について提言を出した。その時の議論では、今の税率は、炭素を基準に考えると非常にばらつきがあり、単純に揮発油税を環境税に切り替えるだけでは済まない問題がある。例えば、灯油とガソリンでは税率が大きく異なり、これを放置したままで、単純に揮発油税を環境税にしようという議論には違和感がある。環境税を考えるときには、今の燃料なり温暖化をとりまく色々なものについての税率を、もう一度全て見直す必要があるのではないか。その意味で、抜本的かつ体系的な議論が必要であると言っている。

Q: キャップ&トレードについての代表幹事のご意見を伺いたい。

桜井: 正式には12月にお答えしたい。個人としての考えを述べると、この問題の鍵はやはり絶対量であろう。絶対量の削減を追求していくのであれば、おのずとキャップ・アンド・トレードに行き着く。義務的部分を設け、不足分はトレードで補うというのが基本原則であろう。

Q: 先ほどの代表幹事の提案では、先進国は削減可能な量を示しその達成を目指す、一方、新興国は原単位で、という考えであった。これは、まずは先進国でキャップ・アンド・トレードを実施すべしという意味か。

桜井: 原単位であっても、そこにキャップが存在する場合もあり、キャップ=絶対量と決め付けるのは間違いである。原単位で効率目標を立てる場合でも、それを義務的目標にすることも可能であり、その場合はキャップになる。原単位で効率目標が達成できなければトレードする他ない。基本的な考えとしては、原単位でも義務的目標でいけるならばその方が良いと思う。

Q: 昨日の経団連の提言は全く逆で、義務的ではなく意識的に各国が国際公約を掲げ、その実現に努力すべきと言っているが。

桜井: (背景、詳細が分からないので)それについても12月にお答えする。

Q: 地球環境・エネルギー委員長に鉄鋼業界の方が就いているなか、同友会はどういう提案を出すのか少々心配である。現状はどういう方向か。

桜井: 現状については詳しく申し上げられない。先ほどの論点をしっかり議論して、同友会としてのスタンスを決めていきたい。

Q: 原油・原材料価格が高騰しており、最近では末端製品の値上げが生じている。こうした末端価格への波及に伴う物価や消費、景気への影響をどう捉えておられるか。

桜井: 市場の判断が大事であろう。企業としては、原材料の高騰をそれなりに価格に転嫁できれば良いが、市場での競争や消費者の選択を考慮すると一様に転嫁できるものでもない。実際、転嫁できる産業とそうではないところが如実に出てきている。転嫁できるかできないかを最終的に決めるのはお客様であり、それが原材料価格の高騰を企業で吸収する促進材料にもなってくるだろう。しかし、たとえば食品関連分野のように、もはや企業努力で吸収することが不可能なところは転嫁せざるを得なくなっている。現在、産業用、工業用、ハードウエア関連の業界もかなりの努力をしているが、最終のアッセンブリ関連の分野では吸収するのが非常に難しい状況になりつつあり、上流の素材、デバイス関係(の段階)で吸収するかたちとなっている。全業界挙げて、生産性向上や経費削減等の経営努力を行っているため、現在のところは持ちこたえているが、今後の動向では転嫁せざるを得ないところも徐々に出てくると思われる。

Q: 本日発表した「『独占禁止法の改正等の基本的考え方』に対する意見」において、「課徴金を課すにあたっては、合理的な算定基準と根拠を明示すべきである」という表現は、「改革方向を足止めしたい」という表現に聞こえるが、いかがか。

桜井: そうではない。「優越的地位の濫用」によって得た利益を算定するのは非常に難しい。人間の判断による部分が大きいので、計算式・考え方を整理し、しっかりと説明していただきたい、ということである。ブレーキをかけようとしているわけではない。

Q: (課徴金を)6%から10%に引き上げる際にも同様の議論があったが、これについては十分に説明がされたとお考えか。

小島: その議論は談合関係の話であり、(不正によって)どのくらい利益が上がったかという計算式は別途ある。これは別の話で、前回の意見でも同じことを述べており、後ろ向きになったわけではない。

桜井: これまで(課徴金の対象に)含んでいなかった対象への拡大の話で、拡大自体には前向きである。ただし、対象を拡大した分野は、課徴金をかけるべき数字について、基準を明確にする必要がある、と申し上げている。

小島: その部分の算定が恣意的になると、経済界としては困ったことになる。

Q: 審判官制度の問題で、将来的には事前審査型に戻すべきとの発言があった。これは、今回の法改正で入れてほしいということか、それとも将来的な話か。

桜井: 将来的な話である。

小島: もともと、「不服審査型から事前審査型に戻すべき」という議論があったが、今回それについて全く触れていないということは、変えないということであろう。その変えないことを不適当であると申し上げたい。

桜井: 現実的に、今回の改正では変えられないだろうと思われるので、次のステップではぜひ意思をくんでほしいという意味である。

Q: 年金制度改革について、日本経団連の御手洗会長が会見で「基礎年金の全額税方式を含め抜本的な議論が必要である。仮に企業の負担が減った場合は、社員に還元すべき」と発言された。これについて代表幹事はどのようにお考えか。

桜井: 日本経団連の提唱する仕組みがまだ発表されていないので精査できておらず、コメントが難しい。

経済同友会の年金改革案は、1階(基礎年金)部分は税で、2階(比例報酬)部分は民間で、というもので、個人が民間の年金に加入する際、その(掛け金の)半額はこれまでと同様に企業が負担するというシステムで、非常にわかりやすい。

Q: 19日(金)、渡辺喜美大臣との懇談会が予定されているが、どのようなお話をされるのか。

桜井: 渡辺大臣が担当されている独立行政法人、公務員、公的部門の制度改革は、非常に重要な分野であり、同友会からも提言・ご意見を申し上げたい。特に、独法関係については、同友会でも委員会で議論をしており、具体的に提言し支援する方向で活動している。当日は、渡辺大臣から、101法人という非常に広範囲の独法について、現行のまま公の部門として継続するもの、民営化するもの、公で持つにしても効率を上げて運営すべきもの、機能的に完全に不要であるもの、という整理をしておられるはずなので、そのプロセスにおいて、同友会として、あるいは会員企業として、独法改革についてできることがあれば意見を申し上げるというスタンスである。基本的には、同友会から現在取りまとめている提言の進捗について申し上げるというよりも、渡辺大臣から改革の進行についてお話いただく方向である。

小島: 当日は、まず渡辺大臣からお話いただく予定である。同友会としては、一度夏季セミナーで意見を発表し、その後も検討を進めており、近いうちに発表したいと考えている。

(文責: 経済同友会事務局)

以上

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